電子工作 CWトランシーバーV2

2016/08/21

CW TRX V2 自作品コンテスト授賞式

昨日、2016ハムフェアー会場で行われた、自作品コンテストの授賞式に参加してきた。初めての参加で、優秀賞第1席をいただき、本当にうれしかった。

また、他の受賞者の方々と直接お話を出来て、またまた多くの刺激をいただいた。今回の受賞は、JARL QRPクラブの皆さんから多くの刺激をいただき、何か作ってみようと思ったのがエントリーのがきっかけです。本当に感謝しています。

コンテストの参加は、多くの時間を費やし、コツコツと結構大変であったが、いい思い出になりました。

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このトランシバーの
概要はこちら「tenji_setsumei.pdf」をダウンロード

ブロック図はこちら「V2_TRX_BlockDiagram.pdf」をダウンロード

詳細はこちら「jisakuhin_JK1LSE.pdf」をダウンロード


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2016/07/19

CW TRX V2 自作品コンテスト入賞!

7MHz CWトランシーバーの記事も途中で途絶えたままだったのだが、実は2016ハムフェアーの自作品コンテストに応募したので、完成品の公表を控えていた。規定には未発表のものに限る、とあるので完成した姿はまずかろう、と思った次第だ。(クラブの会員報レベルならOKとのこと)

結果は、「自由部門 優秀賞第1席」をいただいた。

Dscf1064

来週ぐらいには、通知が来るかなぁ、と思っていたが思いのほか早かった。入賞できて一安心、正直ホッとしている。
このトランシーバーは、小型で新スプリアス基準適合を謳っている。実機審査で動作しなかったり、スプリアスが大きかったらどうしようとか、心配をすればきりがない。
結構、作り上げるために精力をつぎ込んだので、素直に受賞できてうれしい。

8/20・21のハムフェアー会場に展示するので、暇のある方は見ていただければ幸いだ。私も他の方の力作を見せていただこうと思っている。
(後ほど、このブログにもトランシーバーの詳細を掲載します)


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2016/03/06

CW TRX V2 パワーコントローラー

中々、進まない。少しでもやろうと、出力電力を可変するモジュールを組み立てた。これで、全部のユニットが揃った。
プログラムがV1のままなので粗が目立つ。この次は、プログラムに手を入れようか。

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単体で電子負荷回路を使って確認をしているところ。単体でちゃんと確認するのが手間でも、結局は近道となる。
低ドロップの電圧可変型レギュレータである。回路はV1と同じである。LM317でも良いが、少しでも電源電圧を有効に使おうと、低ドロップ型にしてある。秋月で安価なPQ20RX11を使う。

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適当に組み上げたが、本体に置いてみると意外とスペースがない。単体試験時から、ケミコンを横向きに付け直して低くしてみた。これでギリギリか。ケースインしてみないと正確にはわからない。最悪、作りなおしか・・


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これで。ほぼできあがり。エレキーを組み込めが終わりだが、単体では確認しているので、本番の組み込み時の確認でも良いと思う。

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2016/02/28

CW TRX V2 アンテナスイッチ

すっかり、風邪を引いてしまった。週の中頃から、発熱はなかったものの、鼻水が酷くて参った。インフルエンザでなかっただけでも有難く?思わねば。このところ、年に1回は引いている、いつも油断した時だ。

ということで、あまり進んでいないが、送信部の調整もほぼほぼ1号機の状態を再現できたので、深追いするのはやめて、先に進んだ。取り敢えず、アンテナ切替部を作った。

回路図を見ていただくと、わかると思うが、受信部のリレー接点に電流を流している。ジャンク箱のTQリレー(旧 松下電工製)だが20年以上前のものだ、1号機で極稀に受信感度が下がる時があった。どうもドライコンタクトの接触不良のようである。
こんな少しの電流で効果があるかどうか分からないが、ホンの少し電流を流している。回路上、アンテナ側に電源がつながるのも気持ちが悪い。DCカットのCを入れればいいのだが、電流容量も必要なので、結構場所を食いそうだ。
取り敢えず、これで様子を見ようと思う。

変わり映えしない写真だが、アンテナ切替のリレー基板を実装してみた。これで、この面はもう一杯で何も乗りそうにない。
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回路図は、これ。
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2016/02/21

CW TRX V2 送信部の調整

平日は時間がなくて、取り掛かれない。今日は送信部の調整を行った。
単体で調整を行い、そこそこできたところで、本体に組み込んだ。

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まずは、単体で調整を行う。今回はパワーメータがあるので、-20dBのカップラー+10dBのアッテネータで測定している。これのパソコンソフトも最近更新されたようで、使い勝手がいい。ロスを校正しておき、設定することで、読み値が直読できるようになる。

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SGから+3dBmを入れて、入力のVR(デューティ調整)とドレインのトリマーコンデンサーでバランスを取る。これにより、第2高調波が-50dBぐらい取れるようになる。
この時、パイ型フィルターはまだ付けない。

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6.5MHzから7.5MHzまで、100KHzごと振ってみて特性を取ったが、ブロードで、効率に変化はない。ただし、出力値はf特を持っている。周波数が低いほど、電流を引き込みやすく、パワーがでる。パワーに着目してはいけない。あくまでここで見るのは効率だ。前述のとおり、効率はf特がなかった。

以下の写真は、ドレイン-GND間の電圧波形だ。1/10のプローブを付けているので、電圧は10倍となる。いづれの場合も、Vdd=12Vの時だ。
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フライホイールインダクターのところに並列に入っているC値の変化により、電圧値が変化する。これはC=330pF時。効率は81.3%。

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C=530pF時。効率は85.6%。この点が、最も効率がいいようだ。これ以上、Cを増やすと、効率が低下し始める。

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これは、パイ型フィルターを付けた時。もう少し、ピーク電圧が下がるように、Cを増した方が効率が上がるかもしれない。

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さらに、最終形に実装しなおした時の波形。少し、電圧が下がる。先ほどと、定数は同じだが、チップ部品に変更しているので、容量値が異なるかもしれない。

このドレインの電圧波形だが、本当のところ、これを見ていても、よくわからない。電圧が出ている時は、反対側のFETがONしている時の波形だ。電圧がない(0V)の時が、プローブを当てているFETがONしている時だ。効率に影響をあたえるのはON-OFF、OFF-ONの切替の時で、電圧と電圧の積が小さければロスが少なくなる。このクロスする点を一生懸命調整していることにほかならない。だから、電流プローブと電圧プローブで観測すれば事象がはっきりと分かるはずだ。電流プローブなんて持ち合わせがないので、こんなまどろっこしいことをしている。

ロスについてはもう一つ要素がある。FETがON(0V)時のON抵抗によるロスだ。Vddを上げて、ドレイン電流が増加すると、ON-OFF時のロスよりも、ON時の抵抗のほうが効いてくる。だから、効率はどんどん低下するグラフになる。これを改善するのは、ON抵抗の小さなFETを用いればいい。と言っても、中々適当な石がない。
ならば、ゲート電圧を高くしてやるとON抵抗が下がる。これはかなり効果的だ。今回は74HCのゲートICを使っている制約で5Vでドライブしているが、ICの最大値である6Vにするだけでもかなり良くなる。規格を無視してもっと掛ける手もあるが、保証の限りではない。ドライブ方法の改善を行う余地は十分にあると思う。最近はひとつのパッケージにPch、Nchが入ったデバイスがあるのでこれを使うとうまくドライブできるかもしれない。


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バラックで組んだ、パイ型フィルターを付けた時の高調波の様子だ。2次高調波は50dB以上の減衰量を得ている。第3高調波の方が大きい。ギリギリではあるが、新基準を満たしていると思う。3次以降はこのスケールではノイズ以下になっている。

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組み直してチップCで構成した時の波形だ。ほとんど変化がない。再現性は十分にある。

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パイ型フィルターなしとありの場合を記載している。このパイ型フィルターはちょっと細工してある。入力と出力のC値を違う値にしてる。Vdd=12Vの時に約10Wにしたかったので、負荷インピーダンスを下げるために、FET側のCを400pF、アンテナ側を300pFにしてある。Class Eアンプの出力は、Vddと負荷インピーダンスで決定される。
パイ型フィルターのロスで出力が低下する分、負荷インピーダンスを下げて、パワーが吸い込みやすくしたのである。従って、出力のグラフはロスることなく近似している。これはロス分+αの効率の低下につながっている。

10W時には、FET、トランス、フィルター、フライホイールインダクターがそれぞれ、ホンノリと熱を持つ。それぞれ、ホンノリであるから、部品サイズ等は上手くバランスが取れていると思う。しいて言うと、FETとバランスのトランスが若干熱い。


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単体の調整が終わる。さあ、組み込みだ。気合を入れなおして・・・

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テストベンチへ組み込む。臓物へワニ口やプローブを当てて、開腹手術の様だ。

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何とか、送信部もできた。アンテナ切替など、諸々に手を付けようか。

【2016/2/23追記】=======================================
回路図を書いたので、掲載しておく。
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2016/02/14

CW TRX V2 送信部組み立て

しばらく、空いてしまったが気を取り直して、作業を進めた。
送信部の組み立てだ。この基板は立体配線になるので、エッチングをせずに、いつもの様に基板の切れ端を貼り付けながら行う。

いつもの様に行き当たりばったりだと、入りきれない恐れがるので、KiCADを使ってレイアウトを検討してみた。
ネットリストを作成せず、お絵かきソフトとして使ってみた。部品とパターンが接続される位置に配置する(表現がわかりづらいが)とパターンの編集が効かない。ちょっと面倒臭いが、この程度れあれば、なんとかなる。
V2_final_cad


これをエッチングせず、1mm厚のプリント版の破片を貼り付けていく。事前検討がなされているので、上手く収まった。
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部品の実装をしてみた。今日はここまで。火入れは落ち着いてから、改めてやってみよう。


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2016/02/07

CW TRX V2 エレキー

今週はちょっと軽めの工作。
先週作った基板に部品を実装してみた。PICを使ったエレキーだ。CYTEC製のエレキーのコードを参考にチップをPIC12F1822に移植した。SOPタイプはこちらの方が安価で入手しやすい。コードの書き換えも簡単だ。

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プログラム書き込み用のコネクターが着けてあるが、本体に組み込む際にとる。一度動作すれば書き換える必要はない。

アイドリング中で1.8mA@5Vだ。LEDの抵抗も4.7Kにしたので、動作中でも約3mAの消費電流だ。米粒chipでできればさらに小さくできる。これでも厚みがないので、本体の組み込みは楽だ。


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2016/01/31

CW TRX V2 テストベンチ

AFアンプやKEYユニット、エレキーと、小物の基板を作っていた。
AFアンプはLM4881。これはV1と同じだが、ゲインを20dBから40dBに増やした。ゲイン不足を感じていたからだ。この石はステレオ用なので音量が足りないならBTL接続にしようと、こいつのパターンも作ってある。電源が5Vなので出力が足りないのでは無いかと思ったからだ。内蔵スピーカは小径なのでかなりパワーを入れないと音量が出ないようだ。小径でも2Wまで突っ込むことができるのだが。
V1のケースに入れて試聴したが、シングルでもいけそうだ。基板が一回り大きくなるので、とりあえずシングルで進めてみようと思う。

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この石は残留雑音が小さい。ボリュームを絞ると、ノイズは全く聞こえない、静かだ。ボリュームを上げて聞こえ始めるノイズはIFアンプあたりからだろう、そんなには大きくないが聞こえる。CW専用ということで、ハイカットのCも付加した。ノイズ低減には有利だ。


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CPU制御基板の空きスペースに置いた。0.4mm厚の基板にパターンを書いてエッチングしたのだが、この基板の銅箔の厚みが厚くて中々エッチングが完了しなくて、1時間近くもかかった。仕上がりも薄くて良いのだが。

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スイッチやLCDボリュームなど、試験をするにもいっぱいぶら下げないと、動作させることができない。ケースに入れてしまおうこと思ったのだが、ケースに入れてしまうと、調整がめんどくさくなって、そこで終わってしまいそうだ。
ちゃんと調整するためにテストベンチを作ってみた。
色々と突っついて見ようと思っている。

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これは、一緒にエッチングしたエレキーの基板だ。タンミングコントローラのPICに組み込んでしまえば良いのだが、プログラム構造を見直さないといけないので、8pinのSMDタイプの専用PICで実現しようと考えている。
こいつもコンパクトにできあがった。


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2016/01/24

CW TRX V2 受信部組み立て

やっと、受信できるところまでできあがった。
ベースとなるシャーシ(1mm厚のプリント基板)に、受信部のフロント、IFアンプを配置した。裏面はCPU制御部とDDSによるローカルオシレーターを置いた。

ローカルオシレーター単体で試験すると+5Vを生成しているDC-DCコンバータのノイズらしきものが見られた。V1のセットでは気が付かなかったものが見える。レベルは低いので問題とならないかもしれないが、全体調整で追い込みたいと思う。+5V系にDC-DCが使えないと発熱し、温度を下げるには放熱器が必要になるかもしれない。SW電源を使いたいところだ。ノイズは小型化すると目立つのかもしれない。

取り敢えず7MHzで交信する様子を聴くことができた。KP5を呼ぶパイルアップだ。今日は、ここまででオシマイ。

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L字型の基板は受信機のフロントとIFアンプだ。空いているスペースに送信部を組み込む予定だ。送信部としては十分スペースは取れていると思うが、これ以外にAFアンプとエレキーを組み込むことも必要になる。
AFアンプはV1のものだとゲインが少ない。もう少し欲しいところだが、無音時雑音の低い物でゲインが取れるものを実験しようと思っている。

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2016/01/17

CW TRX V2 CPU/制御部

今週は完成までたどり着かなかった。
フロントエンドとIF Ampができたのでローカルオシレータを注入して受信テストでもと始めたのが、この制御部だ。ArduinoのCPUと送信タイミングを作り出すPICからなる。これにDDSとLO用のアンプが載っている。ここまで仕上げないと受信テストができないわけで、中々手間がかかる。

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各種電圧を作る電源や送受信を切り替えるTRスイッチ等を個々に確認しながら組み立てる。CPUであるArduino NANOを載せてV1のプログラムを流し込んだところで、ちょっとおかしい。LCD表示とかロータリーエンコーダーは動いているが、消費電流が多い。また、しばらくするとCPUチップもホンノリ熱くなる。
色々調べてみると、出力ポートがショートしていた。ハンダブリッジだ。よく見たつもりだが老眼では・・・・・

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ベタアースがほしいので、長い引き回しはジャンパー線になっている。この辺りは各自の考え方によるのだが。


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例の黄色い紙によるパターンの転写だ。実はこの基板は失敗作だ。マジックでムラを修正してからエッチングした。しかし、段々コツがわかったような気がした。
転写温度を上げ過ぎるとトナーが溶けてしまい、特にベタアースにムラができる。トナー全体が溶けないような低めの温度で基板側に転写できると良い。アイロンの中では高すぎる。低では溶けない。この辺りが難しい。
(アイロンの表示はいい加減で絶対温度は分からないが、JISによるとアイロンの中は150℃、低は100℃ぐらいらしい)
写真の下に写っているGPSクロック基板は割とうまく転写ができた。この黄色紙による転写の弱点は、トナーのみがマスクパターンになるので転写ムラがあるとそのままエッチングによる腐食につながってしまう。ブドウ紙やブルーシートはトナーと紙や素材もいっしょに残ってマスクパターンになるのでトナームラになりにくいのではないかと想像する。


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さて、DDSも載せて、PICのプログラム書込と今週はできなかったので、ボチボチと続きをやろうと思う。

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