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2024/05/22

144MHz用コリニアアレーアンテナ

元々は、YAGI派。YAGIであっても、0dBゲインの点を取れば実用範囲は結構幅は広い。あえてアンテナを回さなくても、というのが持論。

昨年のFD.奥武蔵から運用したのだが、そこで使ったX7000、意外と良かった。というより、スタックYAGIよりも、全然使いやすい。特に、奥武蔵は相手のいる場所が広範囲になるので、YAGIだと不便だ。無指向性のアンテナもいいなぁ、と感じた。

筑波からだと、ほぼ一方向でよいのでYAGIでもいいのだが、苦手バンド144MHzのテコ入れということで、コリニアアレーを作ることにした。X7000を買えばいいのだが、何せ高い。高価。4段のコリニアアレーでどれほどの物かわからないが、試しに使って見よう。長さは、手持の釣り竿の長さに合わせた。子供と行った釣りの名残だ。ちょっと足りないが、3.6mの竿で3.5m長のアンテナにして見た。

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竿の長さが足りないので、1mのVP管を足すことにして、実際にはパイプで地上高を稼ぐつもり。

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最終的に、マッチング回路を付加して取った特性。(トリマで調整。エポキシコーティング前)

実はオリジナルでは、給電部にオープンスタブ(というより、同軸ケーブルで作るコンデンサー)を使っているが、これを切り詰めても、リターンロスで10dBより稼ぐことが出来ない。バンド内で6-7dBぐらい。この時の最低点は148MHzとバンド外。

このスタブだけの調整でマッチングを取ることに無理があるようだ。これは1200MHz用のコリニアアレーでも経験している。周波数が低いこともあり、集中定数でマッチングを取ることにした。

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回路はLとCの逆L型。Lの方はコイルを巻いていたのだが、調整していくうちにインダクタンスが小さくなり、10mm程度の銅線になってしまった。マッチング回路を入れる前の給電点のインピーダンスは130オーム+16pF @144.6MHz(ちょっと怪しいですが)
Lは配線長を長くすることで実現。Cは最初、トリマーで調整。最適値は31pF。

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これを、固定コンデンサーに置き換える。10pFx3=29pF(実測値)この影響か、マッチングの最低点は146MHz付近と当初よりも少し高め。

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その後、エポキシでコーティング。回路にエポキシが直接触れないように、ビニールテープで覆った上で、コーティング。エレメントのつなぎ目もエポキシを充填。(こちらは、エレメントにエポキシが付着)

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見てくれが良くないので、自己融着テープで覆う。

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最終的な寸法、特性。エポキシでコーティングして、共振点が下がって、うまい具合に145.00MHzが最低点となった。ある程度、低下するとは思っていたが、偶然にもぴったしになったw。

アンテナを丸めて収納。

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基本的エレメント長は、「コーリニア製作マニュアルv1_4b.pdf」を参考にさせていただいた。

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2024/05/04

2024 東京コンテスト

やっちまった。毎度注意してるんだが。風もほとんどない。油断した。

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気がつくのが遅かった。50Mの八木が90度ぐらい、144Mの八木が60度ぐらい当初の位置から回転していた。大した風ではなかったが、風に持ってかれた。ブームへの取り付けが甘かった。144Mの八木を直接つけるために絶縁体のポールということで、グラスファイバー製の釣り竿にした。何度もこれを使っているのだが、取り付けが甘かった。しめすぎるとパイプが割れる。設置時は無風であったこともあり、締め付けが甘かった。

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こちらは、設置直後。上手く、上げることが出来たんだけどなぁ。

回転したアンテナに気がついたのは、13:30頃。RCP/1が呼んできたんだが、蚊が鳴くように弱い。21/28Mはこんなに弱くなかった。おかしい。その後、TIVが呼んでくるが、S9も降らない。いつもなら、ガツーンとくるんだけど。
アンテナ切替スイッチが壊れたかと思い、Rigに直接つないだりしてみたが、変わらない。SWRも悪くないし、ちゃんとパワーも吸い込んでいく。原因がわからないまま、30分程過ぎた時、窓を開けてアンテナを確認すると、何と90度ほどずれて完全にサイドを向いている。そう言えばバンド全体が静かだし、呼ばれない。たぶん、1時間以上もこの状態だったみたいで。何てこった。。。。。

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ALLJAコンテストでも活躍した、14/21/28Mトライバンドダイポール、14Mは今回は無いのだが、ソータバランを入れたので、その試し打ち。何だか、28MのSWRも落ち着いた感じ。当然、SO2Rコントローラーなどの機器にも回り込みは無い。いいみたい。もう少し様子を見てみよう。

ー・・・-

結果のは方は、こんな感じ。

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昨年比で局数は伸びたが、マルチが減少して、得点も減少。Esとかをなるべく拾うようにしたが、昨年より少なかったのは、50Mと144M。ということは、昨年よりも参加種が減ったのか?。局数は伸びたんだけどなぁ。この日は超度級の磁気嵐が発生したらしい。九州、北海道の常連さんを拾う。RunしてもさほどNEWは増えない。

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今回は局数だけはコンテスト中も追っかけていた。そこそこ、スタートダッシュは成功。何とか昨年の自分に負けないように頑張った。お昼ごろのアンテナ事件はもったいない。これがなければ400qはいったのに、と取らぬ狸。何事も注意深くやらないとダメってこと。この日は暑くなることが予想されていたので、窓に日陰を作りエアコンかけて窓を閉め切っていた。まさか、アンテナが回ってしまうとは思ってもみなかったw。

昨年の得点には及ばなかったが、それでもたくさんの方とQSOできました。ありがとうございました。

ー・・・-

備忘録。獲得マルチを残しておく。

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2024/05/01

移動運用のダイポールアンテナにソータバラン

バラン信者ではない。どちらかというと、無駄なものは排除したい。

バラン不要論に賛同していたが、今回はバランを入れることにした。バランも色々なタイプがある。不平衡の同軸ケーブルからダイポールの様な平衡アンテナに挿入することによって、ビームパターンなのどを整える様なものもある。

今回選んだのは、ソータバラン。これは、平衡ー不平衡変換の機能はない(小さい)が、アンテナとそれ以降の同軸、無線機とアイソレーションを得る効果がある。

前置きが長くなったが、運用時のphoneへの回り込みを何とかしたい思いでバランを入れることにした。CWだけならば問題は無いのだが、SSBをやると、音声に混入したりモニター音に混入したりする。現地で色々対処したのだが決め手がなかった。その後、よく考えたらアンテナからの戻りがあるのではないかと、思い至った。ここに至るまでには、先の四国移動で垂直のGPを使用したときの経験からだ。シリアル通信のUSBとかに回り込んで認識しなくなったりする。結局、給電点にソータバラン(コモンモード・チョーク)を入れることで安定した。

ダイポールアンテナ場合、ここまでは酷くないものの、Micなど微笑信号には回り込む。ということで、移動用に使っているダイポールアンテナにソータバランを入れることにした。

3.5/7M用は250L材のトロイダルコア。トーキン製だ。1.8M用は250L材では透磁率が低くてインダクタンス(阻止インピーダンス)が得られない。同じくトーキン製のEMI抑止用のコアESDシリーズの大型トロイダルコアを使う。

事前に巻き数とアイソレーションを確認している。20dBは欲しいところだ。1.8Mは250L材ではアイソレーションが取れない。仕方がないのでEMI用のコアを用いた。

結局。RG-58Uの同軸ケーブルを巻いたのだが、最初は1.0mm径のUEWを捩って伝送路トランス(ソータバラン)を作った。これに50W入れると発熱を感じられる。100W入れるとかなり熱く、これはちょっと我慢できない。意外と難しいね。無難に同軸ケーブルにしたので発熱は気にならなくなった。机上での確認試験は重要だ。流石に移動地ではこれは確認できない。

14/21/28M用は6T。3.5/7M用は9T。1.8M用は10T。それぞれ20dB以上のアイソレーションは得ている。

さて、ローバンドを試すのは秋?になってしまうが、結果はどうだろうか。ハイバンド用は直近で試せそうだが、そもそも回り込み量は小さいので差が認められるかどうか。

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これが14/21/28M用。

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3.5/7M用。

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こちらが、1.8M用。意外とコアが重い。

 

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