TS-950SDXでFT8
最近、出番の少ないTS-950SDX。CWとか聞くとやっぱりいい。フィルターの切れも最近のDSPと比較すると切れが甘い。しかし、非常に素直でDSPのような折り返し?の抜けなどない。HFでしばらく使ってみようと思っている。
この間製作した、CATインターフェース。これは便利で、Ctestwinとの連動も問題ない。そこで、FT8などのディジタルモードのインターフェース回路を作ってみた。MICコネクターから信号を入れればいいのだが、背面にはディジタルモード用のコネクターも用意されている。ここに接続すればスマートだ。DIN規格の13pinコネクターが曲者で中々置いてある店がない。大阪の共立にはあるようだが、送料が高い。Aliにも置いてあるが1個だと割高。10個もいらないし、昨今のコロナ騒ぎでいつ届くかわからない。
やっと見つけたのがオークションサイト。送料込みで、そんなに安くはないが、まあまあ、我慢できる価格だ。ここから入手することにした。もっともTS-950SDXはフォーンパッチ(今は懐かしい?)のため、RCAからも信号を取れるので、必ずしもDINコネクターは必要なさそうだ。ちょっとした、こだわりで、1接続でつなぐことができるDINコネクターで接続してみた。
これが今回作成した、オーディオのインタフェースだ。PCのヘッドフォンジャックに接続して使う。これが、ステレオのイヤフォンとマイクの端子が出ている4端子の物だ。aitendoにこの端子とカバーが置いてあり、30円と安価だ。大量に仕入れて、コンテスト用品の色々なものに使ってる。
問題は、この接続。調べると、どうも2種類あるらしい。CITAとOMTPの2種類の規格があるらしい。CITAは根元の一番長い電極がアースではなく、MIC端子になっている。この方が旧来のステレオヘッドフォンなど色々な物と互換が取れるのであろう。自分のノートPCはどうもこの接続なので、これに合わせてケーブルを作成した。
オーディオ回路は、JA9TTT加藤さんのサイトを参考にさせていただいた。直流をカットするトランスは必須で、これがないとハムやノイズに悩まされることになる。高級なオーディオトランスではもったいないので、以前、特売で安く入手した、これもaitendo製を使う。これは、6石トランジスタラジオに使われているドライバトランスらしい。2次側は2巻きあってプッシュプルのドライブに使う。これを、直列に接続してみると、1次側と同じ巻き数になるらしく、1:1の電圧比となった。これは、都合がいい。ちなみに、周波数特性を見てみると(大雑把だが)、100Hz~10KHz間が、ほぼフラットだ。中々良い特性を示す。もっとも、ラジオで使うときはドライバートランジスタのコレクタ電流(直流)を流すものだから、たまったものではない。インダクタンスがガックリと低下して、低域のロスが増加してしまう。そのため、痩せた音になってしまう。このトランスはどうだかわからないが、直流を流さなければいい特性だが、ちょっと流した途端、残念なことになる。結線を正しく行わないと、トランスとして機能しないので、要注意だ。
回路的には、ICOMの場合は、MIC端子に入力しているせいか、かなり信号を絞っている。TS-950SDXの背面の端子から入力する場合、マイクのヘッドアンプを通っていないのか、かなり大きな信号を入力する必要がある。
保護用の2.2Kを47オームに変更した。WSJT-Xの「Pwr」はほぼ中央、PCのスピーカボリュームは「50」、インタフェース回路のVRは最大。この設定で、TS-950SDXのマイクゲインをSSBのいつもの所よりはかなり上げて使う。ALCを見ながら、少し振れるところに設定している。
あと気になるのは、送信のタイミング。送信開始が遅いように思うが、元々、送信後信号が出るまでにタイミングがあるから大丈夫かも。WSJT-Xにもリニアアンプのための設定があったように思うから、具合が悪かったら調べてみようと思う。
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今日は半田ごてを握りながら、12mと10mで70局ほどとQSOできた。Esのせいか、国内に交じって中東辺りまでできた。ハイバンドが開けると、驚くほどよく飛んで面白い。6mもDXが開けているようだが、アンテナもないし半端な設備では手も足も出ない。6mでみんなが挙って呼んでいたUNの局が12mに降りてきていて、30Wに、飛ばないダイポールでも簡単にできた。JD1ともできて、challengeが増えてニンマリ。LoTWだから、コストも時間もかからない。早くログを上げてくれないかなぁ、こちらも最近はマメにアップしている。
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新しい、インタフェース回路もとりあえず、動作している。しばらく、使い込んでみようと思う。
【2020/5/17追記】=============================
PCのマイク側(受信系)のデカップリングコンデンサー1uFは600オーム系では、低域が減衰する。気休めではあるが47uFにしている。
TS-950SDXをDATAモードで使用するが、2.7KHz帯域のフィルターでは狭い気がする。DATAモードだと最大6KHzのフィルターが選択可能で、これだと上の方もデコードするように思う。一方、受信の低域の方は300Hz以下が苦手なようだ。SSBでは問題ないが、FT-991の方が低域は広い気がする。やはり、DSPのフィルターは優れものだ。
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