2020 WW 160 CW Contest
初めて参加した。160mでDXと交信できるという。とんでもなく、難しくて一部のスペシャリストのことだと思っていた。最近はFT8を使えば比較的簡単にできると言うが、それでも敷居が高い。そのくらいの知識しかないが、何とかWと交信したものだと思っていた。
国内相手に移動運用すると、国内であっても、6エリアとか8エリアはDX感満載でスリルがあって面白い。自宅に簡易なアンテナを張ると、国内相手ですら手こずる。それに何といっても受信ノイズが凄い。平気でS9ぐらい振る時もある。これでは、DXどころではない。国内ですら、聞こえない。
そんなことで、移動運用を考えた。以前、近所の堤防へ移動したが、ここもノイズが酷かった。人家はまばらだが、皆無ではない。人工のノイズ減は至る所にある。効率を考えるとインバーターに軍配が上がるからだ。
人のいないところと言うことで、いつも行き慣れた筑波山へ。しかし、いつもの場所は、背中に山を背負うので、北、北東方面はダメ。仕方がないので、筑波山でも広い場所へ出かけた。ここは、人や車が多くてあまり好まないが、仕方がない。長いアンテナも展開できるからここにした。昨年は、風にやられて、とんでもない思いをしたところだ。
何だかんだ、結構苦労しながら上げる。調整の方は、自宅で経験済みだから、上げ下げと3度ほどで共振点を追い込むことができた。センターのローディングコイルの位置が共振点を大きく左右するが、それ以外に細いエレメントをロッドに巻き付けるところも、適当だから微妙に共振点がずれる。なので、現地でのトリミングが必要になる。
今回は、全く風がない。この前はひどい目にあった。なので、油断せずステーを張るのだが、ロッドを回転させながらエレメントを巻き付けるため、ステーの紐が絡む。ここまでは想定の範囲だが、一人で扱うので、頭の中でシミュレーションしておいても、中々その通りには行かない。何とかうまく上げることができた。共振点も上手く追い込めた。自宅での経験(練習)がものを言う。
念のため、自宅で使っているガタイのでかいチューナーも持ってきたが使う必要はなさそうだ。と、思ったのだが実際には、翌朝になって急遽、ハイSWRなってしまい、チューナーをかます。アンテナを見ると、給電部近くのエレメントが伸びて下がっている。巻き付けた部分が伸びて、共振点が移動してしまったようだ。末端処理をせず放置したのが原因。チューナーを咬ませたが、給電部をちょいと持ち上げたら、元に戻った。手を抜かないでちゃんと固定しないとダメだ。
↑アンテナを上げた直後。
↓同調がずれた。10KHz程、共振点がずれている。
給電部もザツ。銅線を手でねじっただけだ。今回は、雨は大丈夫そう、防水もしていない。
アンテナを上げ終わったのは、3時過ぎ。バンドを覗いてみるともう入感している。そのまま、コンテストに突入する。恒例ではあるが、先ずは一杯。いかん、飲んだら眠くなった。今日は1本にしておこう。
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結果はこんなところ。土曜日から日曜日朝までの参戦だ。半分だけ。流石に今回は月曜日までは、持たない。様子見と言ったところ。
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想定はしていたものの、まあ、飛ばない。移動局のベアフットでは、容易に想像できる。アンテナは重要だが、ローバンドはやはりパワーがものを言う。呼んでも、呼んでも飛ばない。呼び倒し、これは、みんなにヒンシュク物だ。呼び倒しをやるものの、段々様子がわかってきて、誰かが呼び始めると、取れるまで待ってその次に呼ぶ。最後はこんなことをやっていた。大体、この局はこのくらいは落とせるとわかるようになる。飛ぶ局はホント、すごい。
受信の方はと言うと、これは結構いい線行っていたと思う。JAの局でやっている相手はほとんどが聞こえた。誰も呼ばない局も何局もいた。こちらで呼んでいるとJAが群がってきて、さらっていく。こちらは、いつまで呼んでもできないが。
飛ばないのは、相手とのパワー差がある。20dBは違わないものの、10数dBは違うから、S7以下の局を呼んでも応答はない。Sプラスの局でも応答がない局もたくさんいた。もっとも、パワー差だけでなく、相手は国内もしくは近隣局の混信が酷いようだ。これは、どうしようもない。
海外局との交信は36局。残りはJAだ。JAでも得点になるから、積極的にRUNして稼ぐ。そんな中でも、W、UA(EU)、UA(AS)、HL、BYなどから呼ばれる。Wは1局だけだが、RBNだろうか、どうも送受のタイミングがぎこちない。向こうでは、了解度が良くないようだった。
それでも、呼ばれれば気持ちが良い。
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朝は寝坊した。いつごろからEUが開けていたかわからないが聞いたときには、結構強力に入感していた。もっと、明け方近くと思っていたがそうでもないらしい。初めての参加なので、コンディションがどうなのかわからないが、とにかくよく聞こえる。
15KHzのバンド中にヨーロッパがいっぱい聞こえてくる。コンディションが良いときの40mバンドのようだ。変な混信がないだけ、こちらの方が聞きやすい。ただ、飛ばないが。
そんなことは想像の範囲なので、受信リストを作成してみた。まあ、SWLと言ったところだ。ほとんどが受信のみだが、リスト作成後に交信できた局も含まれる。逆に何度もリストに上がっている局もいる。これらの局は、強く入感していた局だけだ。弱い局はいっぱい聞こえたが、こちらの電波は届きそうもない。なので、リストには上げていない。
カリブも良く入感していたが、凄いパイルなので、無理。2日目ならば少しは可能性があったかも。EUもリストにはないがDL辺りまでが聞こえていた。その奥は中々聞こえてこない。やはり、遠い。
Wは何とCAを落とす。いっぱい聞こえたが、どれも飛ばない。わずかに、3局ができただけだ。Wは遠い。
まあ、飛ばなかったけど、ここまで聞こえたので、凄く刺激的で満足だ。さて、次はどうする、って考えてしまう。
-・・・-
【番外編】
折角、高地に来たからといって、430MHzでラグチューを。160mのアンテナを撤収した後に、お手軽にコーリニアアンテナを引っ掛けて使う。八木も持ってきていたが、かたずけがめんどくさいので。ラグチューは楽しいが、寝不足のせいか、ちょっと疲れ気味。お昼過ぎには山を下りた。
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コメント
移動運用だったんですね。距離は70Km前後?なのでかなり強力に入感していました。JE1SPYはMicroVertに100Wでの運用ですが、移動してロケーションの良い場所であれば50Wでも同じ程度には飛ぶ気がします。MVは移動運用には設置も楽で適しているんじゃないでしょうか?
私はフルに運用しましたが、やっぱりかなり呼び負けしましたが、CQ出すと結構呼ばれて楽しめました。
投稿: 熊谷 JE1CKA | 2020/01/27 08:16
熊谷さん、おはようございます。
フル参戦、お疲れ様です。
実は土曜日の夕方にお呼びしてから、Wを呼ぶCKAをしばらく聞いていたら、結構振られてました。なるほどこんな物か、と密かに安心していました(笑。熊谷さんのところでも応答がないくらいなので、こちらが飛ばなくても当然と。
カリブが聞こえたのも感激しましたが、明け方(夜中?)に、EUがずらりと並んで聞こえたのには驚きで感激しました。弱いところを拾えば珍しいところも聞けたかもしれません。
Wは自国からも呼ばれていた様なので、混信が激しかったのでしょう。たくさん聞こえていたのに、たった3局しかできませんでした。もっとできるかと思っていたので、これは残念です。
ロケーションの方は、Wに対しては開けています。EUは山が少し引っかかりますが、打上げ角的に問題にならないと思っていますが、聞き比べてみないとわからないです。
初めての参加で、コンディションがわからなかったのですが、いつもと比べて、どうだったのでしょうか。気になります。
投稿: JK1LSE | 2020/01/27 08:48
160m用の短縮Zeppがあるので、移動に出掛ければ出られるのですが、土曜の夜も日曜日もこちらは冷たい雨で出掛ける気にはなりませんでした。
受信だけならカリブも聞こえるのですね。
お疲れ様でした。
投稿: jk1wsh | 2020/01/27 11:15
wshさん
天候も不安でしたね。出かけるのが、中々決まらず迷っていました。体調も不安だったし、何だか仕事の方も忙しく、金曜日の催し?も行きたかったし。
結局、金曜日の夜になって行く覚悟を決めて、それからバタバタと準備して、土曜日のお昼過ぎに現地に着きました。
もっとWと交信したかったのですが、これは残念でした。しかし、ノイズが全くなかったので、本当に良く聞こえました。EUは15KHzのバンドいっぱい、JAのオフバンドのところを含めぎっしりと並んでいました。時々、50Hzまでフィルターを絞って聞くほどぎっしりです。
これが聞けただけでも、大満足なんですけど。久しぶりに興奮しましたょ。
投稿: JK1LSE | 2020/01/27 18:44
FBな成果ですね。素晴らしいです。
バーチカルアンテナが成果の原因かな?
チャレンジしてみたくなりました。
水平系だと相手の方向に指向性が向いていない気がして、あきらめてしまうことも多々ありました。
投稿: 7K1CPT/Yama | 2020/01/31 15:25
CPTさん、こんばんは。
果たしてどのくらいできるか、わからなかったのですが、ノイズの無いところで聞いて見たかったので、山へ行ってきました。
まるで40mバンドを聞いているように、いっぱい聞こえてきました。
dipoleとの比較もして見たかったのですが、さすがに2本上げるのは、ちょっと気が引けました。
また行ってみたくなりますょ、楽しかったです。
投稿: JK1LSE | 2020/01/31 23:39