同軸リレー
1200MHzハンドブックに載っていたアンテナ切替リレーを試してみた。
この記事を眺めていると、私の好きな?ストリップラインを形成しているのではないかと気がついた。リレーの接点は通常、プリント基板面から浮いていて、長い距離があるため、50MHzを超えると厳しくなる。
今回の本に掲載されていたのは、側面をグランドで覆うことで、正にストリップラインを形成しているのではないかと気がついた。これは面白い!。この辺りは、ATTの製作で経験しており、そこそこ特性が出ることがわかっている。
この時も500MHz程度までだが、1200MHzで実用になるか、試してみた。
特性を測るためにSMAコネクターとストリップライン(FR4、1mm厚)でリレーと接続している。
結果はこの通り。
430MHzに使用するには、十分すぎる特性だ。ロスはほとんど気にならない。優秀だ。
1200MHzになると、うむ、3dBのロスは大きすぎ。ちょっと、つかえないなぁ。
これは、端点を50オームで終端したときのリターンロス。20dB近く取れているのでSWRにすると1.2程度。まあまあ使えないことはない。
アイソレーションはと言うと10dBぐらい。正直、かなり厳しい値だ。10Wだと、1Wも漏れてしまう。
まあ、こんなん結果で、1200MHzでは、ちと厳しそう。430MHzでは問題なく使えるであろう。
原典では、接点側に1pFのコンデンサーを入れて補正している。私もこの値で試してみたが、改善されず逆に若干悪化した。これはリレーの接点の導体をLに見立てて、Cを追加することでローパスフィルターを形成して、インピーダンスの乱れを補正するものだ。1pFではなくて、もっと最適値があるかもしれない。引き続き、試してみたいと思う。この手法は、50MHzの例ではあるがうまくいっている。古くは、電話線の装荷線輪も高域の減衰を低減する手法だ。
備忘録
使用したリレーはRSA-9(神明電機製) 秋月の安売りで@30
これは、富士通高見澤のRYリレーがオリジナル。30年近く前に電話の宅内装置に使用するため作られた。FCC Part68などに対応した、コイル-接点間の耐圧を有している。世界中にセカンドソースがいっぱいある。
プリント基板は、FR4、1mm厚。スルーホールをジャンパー線で作っている。
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