DSP FM Radio EN803 その3
段々、おかしくなってきた。1chipで簡単にFMラジオができることがいいと思って始めたのに、どんどん複雑になっていく。本末転倒だ。
感度を追求してプリアンプを入れることにした。電圧が低いのでFETが良かろうということで2SK241を選んだ。回路的にはバイアスなしで、出力側もチョークを介して直結だ。
色々と部品が追加になっている。フロントのコイルはコア入りにしてみた。10Kボビンに使用されていたものだ。5T+22pFで80MHzに共振している。(回路図の39pFは誤り)
出力側はタップダウン等最適化を図って見る必要があるかもしれない。
消費電流は2mA+1mA(LED分)である。ゲインは10dB強ぐらいだ。
回路図Rev3「EN803_sch_Rev3.xps」をダウンロード
回路図で気づいた点は、
①FMIN端子のL3を入れないと、PD解除時のPLLロックまでに時間が掛かる。(これを入れても早くはないが・・)
②ICの電源の100uFを入れないと、スライドSWのON時にリセット?が走り選局がずれる。
ちなみに、今回はプリアンプとLEDの電源はスライドSWでON。ICのONはPD解除SWとなっている。(スマートではない!)何か方策はないかと、思案したくなる。増々、回路が複雑化しそうだ。
さて、今回改めて性能の良さに感心するBK1088のDSPラジオ。感度が良いことと、周波数を設定して受信できるので弱い局でも待受受信ができる。このラジオをベースにして、BCLをしてみた。
結果は、EN803でも局の存在は同等に確認できるところまで来た。感度はBK1088の方がやや上だ。
受信できた局の一覧は、
78.0MHz bay-FM
78.6MHz FM富士
79.5MHz NACK5
80.0MHz 東京FM
80.7MHz NHK千葉
81.3MHz J-WAVE
82.5MHz NHK東京
83.2MHz NHK水戸
84.7MHz FM横浜
85.1MHz NHKさいたま
86.3MHz FMぐんま
(杉戸町@2階の工作室にて)
EN803は周波数が読めないので、BK1088で放送の内容を聞きながら、ひとつづつスキャンしながら確認した。スキャンに引っかからず、何度もやり直して受信できた局もある。
今回のDX?は78.6MHzのFM富士。リクエスト先を音声で確認したので間違いはない。富士吉田市の300Wの局らしい。他のKW局を抑えてのDX局になる。標高が高く見通しがいいのだろう。この地は冬になると富士山がよく見える。
周波数が読めないため、感度が良くなった分、いつもよく聞いているNACK5やJ-WAVEを選局するのが面倒になった。(弱い局が引っかかって何度もスキャンが必要になる)
もう一つ、選局キーup、downキーはループになっている。上を押し続けると、また下の局からスキャンされていく。キーを一個減らすことができるが、たくさん局が引っかかると、自分がどこにいるのかわからなくなってしまう。NHKとかは同じ内容を送信しているので、相対的に位置を知ろうとするが、段々混乱してわからなくなってしまう。
この石は簡単にそこそこの性能を得られることを狙うべきだろう。Rev2あたりのシンプルな回路がバランス的に最もいい。(何の事はない、メーカ推奨の回路だ)
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