« 信号用ダイオード | トップページ | 6石TRラジオキット »

2012/03/03

R3361ANの50Ω化のヒント

R3361ANは入力が75Ωの製品だ。製品名の最後の"N"がそれを表す。TVなどビデオ信号は75Ωが利用されている。
このブログをご覧の方が、このスペアナを50Ωとして使うために、外付けの抵抗PADで整合して使うと話していた。
そこで、50Ω系の製品と75Ω製品の差異を調べてみた。

以下、私が実際に見たわけではないし、想像で書いている部分があるので、仮に改造される場合でも、自己責任でお願いしたい。

また、改造をされた方がいらっしゃったら、是非コメントをお寄せください。

===========

その後、50Ω対応について、色々調べてみたところ、R3361A/R3361AN(50/75Ω)の差異は、入力に直列に25Ωの抵抗が挿入してあるだけのようです。

具体的にはスペアナ入力のコネクターの直後に51Ωが2個並列接続で入力ラインにシリーズ(直列)に入っています。この抵抗の後段にDCカットのセラミックコンデンサー(並列の2個)があります。

同様にTG側にも、直列に25Ωの抵抗がNコネクターの直後にあります。
スペアナ本体の内部は全て50Ωで構成されており、この入出力に抵抗を付加して、75Ωに整合を取っているようです。また、Nコネクターも75Ω対応だと想定されますが、このままでも影響は僅少かと想像します。

一方、この抵抗を外すことで、レベルが変化してしまいますが、理論計算では約2dBの誤差が生じます。
多分、ゲイン調整をすることで吸収できると思いますが、具体的な方法がわかりません。

以上、実物を見たわけではなく、想定で書いていることをご理解ください。
また、仮に改造される場合も、自己責任の範囲でお願いします

===========
ゴチャゴチャ計算したが、要はインピーダンスの差が誤差として表示されます。
10log(50/75)=-1.76dB

R3361an2


【おまけ】
同軸ケーブルは何故50Ωまたは75Ωなのか?
昔、授業の講義で、75Ωにすると電送損失が最小になるため、この値が決められたと聞いた気がする。その時は数式を駆使して導き出した。それを今できるわけもなく、いつものgoogle先生に聞いてみた。さすがインターネット。数式で導き出しているのが掲載されていた。

同軸ケーブルのインピーダンス

同じく大昔の大学の頃、50でも75Ωでもない同軸ケーブルを見たことがある。今と同じポリエチレンの絶縁体だが、全部が充填されておらず、一定間隔でポリエチレンのセパレータが入れてあった。それ以外は、多分空気が入っていたのだろう。窒素などのガスでは無いと思う。太さは、10D2Vぐらいで、そんなに太くなかった様な気がする。当時は正確には分からなかったが、50Ωでも75Ωでもなく,60Ω?ぐらいと言われていたが、定かではない。
これも、google先生に聞けば分かるかも知れない。

|

« 信号用ダイオード | トップページ | 6石TRラジオキット »

測定器 R3361A」カテゴリの記事

コメント

R3261CN 75Ω仕様を50Ωに変更しました。RF IN直列25Ωを撤去・コネクターN型も50Ω仕様に交換しました。
75~50Ωへの変換ロス約2dbの補正は、次の様にしました。
1.REF-LEVEL押しCRT表示DISPLAY-UNIT押す。
2.CRT右の単位からdBmを選択し、押す。
 結果、CRT単位はμdBvがdBmに切り替わります。
(RF INは無信号が望ましい)
(機器が温まってから実施すると誤差が少ない)
3.次に、キャリブレーション(SHIFTキー+7)を選択し押す。
4.CRT右表示のCAL ALLを選択し押す。
5.スペアナが自動的にキャリブレーションを開始します。
  約1~2分間要します。
結果、REF LEVELが+1.2dBに変わり、変換ロス が補正され50Ω系のSGの出力と同じLEVEL表示。
  事例 SG OUT-10dBmをRFinする。
     CRT REF1.2dBm,10dB/ ATT 10dB,
結果CRT表示は50Ω仕様のスペアナと同じ表示に成りました。(自動補正が行われた結果と判断されます。)

 PRESETキーを押すと初期値に戻りdBμvに戻ります。
 その時は、再度1.2項を実施してください。
 但し、電源のON/OFFでは最終画面を保持します。
 再度CAL ALLを行う必要はありません。
 R3261CNをR3261Cに変更よる機種切替方法は見つ かっていません。ご存じの方施肥教えてください。

投稿: SATO | 2015/12/23 22:16

SATOさん
こんばんは。ブログをご覧頂き、ありがとうございます。
2dB程度なので、キャリブレーションで補正が効くようですね。確かに、入力のところにキャリブレーション信号を入れているようなので、これで補正できるのでしょう。
75オーム型のスペアナも安価に出回っているようなので、補正が簡単にできていいですね。

どなたかのサイトで見ましたが、3261を3361のモードで起動させたりする設定のための起動方法があるらしいのですが、詳細はよくわかりません。

投稿: pocky/JK1LSE | 2015/12/23 22:42

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: R3361ANの50Ω化のヒント:

« 信号用ダイオード | トップページ | 6石TRラジオキット »