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R3361Aの電源ユニットを見る

色々な方の情報によると、このスペアナも20年選手になり、電源の故障が目立つようだ。横山さんの情報を基に、電解コンデンサーの予防交換を行ってみた。

以下はその開腹?状況だ。
Dscf0487
サーコン(絶縁ゴム)の下にアルミ板があり、その下に、シリコングリスが塗られていた。ここに、銘板があった。
Dscf0488

この電源は富士電機製でPTA465-00という型番らしい。スペックもこれでわかる。負荷電流は0Aは範囲外になっている。
製造年月日は1989年7月である。スペアナ本体もほぼ同時期と考えると、やはり20年選手ということになる。

同じような、写真が並ぶが、
Dscf0489


Dscf0490

次に2次側(出力側)から見た写真である。手前に見える酸金抵抗2W?が、焼けている。表示飛んでしまって、定格がわからない。あとで、通電してみると、結構熱くなる。出力側にあるので、ダミー抵抗かもしれない。
記録として記すが、R39 170Ω R48 212Ω。いずれも回路に実装したまま、デジタルテスターで測定した値である。この抵抗が、出力のケーブルにタッチするような設計になっているのが、気になる。

出力のコネクターの後ろに並ぶのが、各系統の電解コンデンサーである。手前から順に、
C35 470uF 25V ニチコン製PF 直径10 高さ20 →交換後 390uF 35V
C28 680uF 25V ニチコン製PF 直径10 高さ30 →交換後 390uF 35V
C42 3300uF 10V ニチコン製PF 直径13 高さ34 →交換後 4700uF 15V
C39 470uF 25V ニチコン製PF 直径10 高さ20 →交換後 470uF 35V
C38 470uF 10V ニチコン製PF 直径8 高さ15 →交換後 470uF 10V

放熱板の手前側、
C32 330uF 50V ニチコン製PF 直径10 高さ30 →取外確認、液漏れなし
C33 47uF 63V ニチコン製VT 直径8 高さ12→取外確認、液漏れなし

放熱板の奥側、
C25 330uF 50V ニチコン製PF 直径10 高さ30→取外確認、液漏れなし
C?? 47uF 63V? ニチコン製VT 直径8 高さ12

Dscf0491
この写真のD12のリード線が腐食している。コンデンサーの液漏れによる。
液漏れしていたのは、C28とC39。液漏れの量は僅かであった。取り外した、他のコンデンサーは一応大丈夫であった。
これ以外にも、放熱板の下にある、
C13 220uF 50V ニチコン製PF 直径10 高さ15→取外確認、液漏れなし
も、外観からは問題なし、であった。

ちなみに「381」、「480」と刻印されているトランスは、フォワードコンバータのチョークコイルのようだ。

Dscf0492
こいつが、液漏れしていた。
パターンを追っかけなかったが、電圧からすると、+15V、-15V、+12Vのどれかであろう。
Dscf0493

コンデンサーの取り外し/取り付けには、60Wの巨大?ごてが必要であった。パターンがベタアースにしてあるので、特に部品面がベタだと熱が逃げてしまいうまくいかない。大き目のこてが必要だ。

Dscf0494

裏面を見てみた。右上の焦げているところがR39,R48の部分になる。体積の大きな抵抗に変えれば若干温度を下げることができるかもしれないが、抵抗の上は出力ケーブルが通るスペースのため、大きな抵抗だと当たってしまうかもしれない。このままにしてある。

予防交換後の様子である。手持ちのコンデンサーをつけたので、必ずしも同一の容量にはならなかった。
多分大丈夫だと思っているが。
Dscf0495

Dscf0496

電源の全景である。
Dscf0497
1次側の電解コンデンサー(倍電圧整流)は、大丈夫だろうと踏んで、確認していない。

Dscf0498


最後に組み戻したところだ。例の熱くなる抵抗が出力のケーブル付近にある。ケーブルに黒い煤が着いていた。

とりあえず、おしまい。

【2011.2.12追記】回路図(想像図)を付け加えました。部品およびレイアウトを見て、メモ書きとして残しておきます。
R3361apta46500


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測定器 R3361A」カテゴリの記事

コメント

突然の連絡ご容赦ください。
良いページにめぐり合い、喜んでいます。
私も、中古のR3361Aを使用していますが、今までの故障は、TGのレベルに誤差があり、アドバンに修理に出したことがありました。
最近、3時間くらい連続使用したところ、画面が消えるという不具合が発生しました。
もはや、これまでかと思いましたが、半日ほどして、電源を入れたところ、取りあえず画面も復帰して使えるようになりました。
しかし、後方ファンからの排気に変な臭いがしていますので、取りあえず、電解コンデンサーの取替をしようと思っています。
本体を眺めていますが、ケースのカバーはどこから開けるのでしょうか?
古いものとはいえ、我が家では「虎の子」の1台なので、慎重になっています。
突然で失礼ながら、よろしくお願い致します。

投稿: 芹澤 | 2014/11/26 11:23

芹澤さん
ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

この機械の開け方は、背面(ファンのある面)のプラスチック製の足を取り付けているネジ4ヶ所を外すと上と下のカバーを外すことができます。スライドさせて後方に抜く感じで外れます。

これでかなりの部分を見ることができますが、電源を取り外すためには、取手がついているアルミのフレーム(左右、確か左側)を外す必要があったと思います。(記憶なので曖昧です)
これは見えているネジを外すことで簡単にできると思います。

前面パネルを外す場合は、上面の手前にあるプラスチックの飾り板の下にネジがあるのでこれを外します。

細部を修理する場合には、かなりの数のネジを外す必要がありますが、
嵌め込み等の隠しはないので、根気良くやれば分解できると思います。

取り急ぎご連絡まで。ご健闘をお祈りしています。

投稿: pocky | 2014/11/26 12:41

芹澤さん

追記です。
以下に、電源の液漏れ修理について記載があります。

http://honda.way-nifty.com/pocky/2013/04/r3361a-c2e1.html

また、ブログがわかりにくいので、インデックスページを作っています。

http://homepage3.nifty.com/hondas/jisaku/R3361A/R3361_page1.htm

ご覧いただければ幸いです。

投稿: pocky | 2014/11/26 12:59

早速の連絡ありがとうございます。
ようやく、蓋を開けて、電源ユニットを取り出しました。
私の場合は、C28,C35,C38あたりから、液漏れしていたようで、C28,C35からは、R39の周辺を含め基板の下方向まで汚れていました。
また、同じように、R39,R48の基板の裏が黒ずんでいます。抵抗は,R48が220Ω 2Wと読めます。R39も同じだろうと思いますが、文字が消えてしまい、不読です。
これから、コンデンサーなどの部品を調達し、せっかく蓋を開けたので、できればすべて取替しようと思っています。
半ばあきらめていた機械ですが、まだ使えそうです。
取りあえず、お礼まで。

投稿: 芹澤 | 2014/11/26 14:53

芹澤さん

うまく開腹?できたようですね。
このスペアナは、ほとんどの個体でPFコンデンサーの液漏れを起こしている様です。これさえなければ随分と寿命が延びたのでしょうが。
液漏れの始末に悪いところは、強アルカリによって、周辺のパターンや部品を壊してしまうことです。よく洗浄して壊れたパターンや部品を交換することで復旧すると思いますが、現れる症状は様々です。
また、回路図が公開されていないので、修理を難しくしています。電源単体で業者の方に依頼して修理された方もいます。
このブログを見て海外からも問い合わせをいただいています。事象は同じ液漏れです。
可能であれば、修理の経過を教えていただけますか。多くの方の参考になると思います。うまく完治するといいですね。

投稿: pocky | 2014/11/26 21:49

pockyさん こんばんは

取りあえず、基板が黒ずんでいた、R39 180Ω、R48 220Ωを取り外しました。部品が壊れていたわけではありませんが、この辺りに電解液の染みがあったため、基板を綺麗にすることが目的でした。
SC-7000という電動半田吸い取り器で取り外しましたが、なかなかうまく外れず、基板をいためないよう苦労しました。周辺部品とのパターン切れはありません。なお、この抵抗取り外し時に発生した臭いが、スペアナの電源を入れたとき発生する排気臭と同じでした。
基板の裏面は、パターンの劣化でしょうか、凸凹しており、不要な熱ストレスは与えない方が良いでしょうね。
当初は、全部の電解コンを取替えようと張り切っていたのですが、取り外しの難しさと、パターンの状態から、C35,C28,C42,C39,C38くらいの取替えにとどめようと思います。
まずは、プリントパターンを痛めないよう部品の取り外しに挑戦します。
また、報告いたします。

投稿: 芹澤 | 2014/11/26 23:37

芹澤さん
おはようございます。
いい電動ハンダ吸取器をお持ちですね。この基板は部品面にも太いパターンがあるので熱が逃げて部品外しが大変ですね。私も60Wのセラミックヒーター(結構、強力です)のコテで部品を外してから、スルーホールのハンダを除去しました。
漏れた電解液は毛細管現象でコネクターの接点やトランスの巻線部分まで上がってきて悪さをします。スルーホールも怪しくなっているので、確認する必要があります。
コネクターが壊れた例は、ここにアップしています。
http://honda.way-nifty.com/pocky/2013/04/r3361a-cd88.html

投稿: pocky | 2014/11/27 07:01

pocky さん こんばんは

修理が終わりました。
取替えたコンデンサーは下記の通りです。
液漏れしていたもの。
 C38,C39,C42,C28,C35,C34  
コンデンサーの裏に染みがあったもの(周囲に液漏れまでしていないもの)。
 C13,C20,C18,C22,C27,C32,C33
染み、漏れがなかったもの。
 C14,C12,C25,
容量変化が大きかったものは、C42で3300uFが2600uFに減少していました。
なお、あわせてR48,R39も取替えました。
C6,C7とC25の隣のコンデンサーは、埃が付いている程度なので、取り外しはしていません。
コンデンサーを取り外した後、手元にあった「無水エタノール」で基板を洗い、コンデンサー取付け後は、フラックスを塗っておきました。
私の場合は、コネクターまでは電解液の染み込みがなく、助かりました。

現在、2時間ほど通電していますが、電源投入時のいやなにおいも発生せず、動作しています。
しかし、この機械は放熱設計が良くないですね。放熱板の温度は約53℃、R39の温度は約82℃あります。
R39,R48の高熱により、その上部に位置するコンデンサー群の劣化が促進され、さらには基板まで「黒ずむ」ことになったのではと推察しました。
R39,R48はセメント抵抗に取替えて、放熱板に取付けようと思ったのですが、抵抗の適当な固定方法が考えつかず、断念しました。一時は、接着剤とか、両面テープでの固定を考えましたが、落下したときの被害を考えるとやはり怖いですね。
アマチュアユーズなので、取りあえずこれでいいかと思います。
ついでに、画面の前についている、スモークパネルの上部が剥れていましたので、これは取付け枠を外し接着剤で補修しました。

取りあえず修理が終わり一安心です。大変お世話になりありがとうございました。

投稿: 芹澤 | 2014/12/01 22:27

芹澤さん

うまく修理ができて、よかったですね。
RF部ともなると中々手が出ませんが、電源ぐらいなら何とかなりそうですね。
詳しいレポートをいただき、ありがとうございます。私をはじめ、多くの方の参考になります。

結構広範囲にわたって、電解コンデンサーの液漏れが起こっていますね。抵抗の発熱によって液漏れが加速されているのかもしれません。

このPFコンデンサーは、どうしようもないです。この世代のものはみんな同じなので仕方がないですが、これによって多くの機器の寿命を縮めてますね。
液漏れによる絶縁不良で、電源が誤動作したのでしょう。容量は多少減っても動作には、目に見えて影響はないと思います。パターンの断線に至る前に交換するしかないですね。

引き続き、情報がありましたら、よろしくお願い致します。

投稿: pocky | 2014/12/02 22:46

pockyさん こんばんは

安心して長時間使用できるというのは、気持ち良いですね。
この機械に手を入れられるのは、電源部くらいで、それ以外のところは、一寸怖いですね。
良いブログにめぐりあえ、幸いでした。引き続きよろしくお願い致します。

投稿: 芹澤 | 2014/12/03 22:35

pockyさん、こんばんは。

昨日入手したR3361Aが、まさに電源不良になりました。
店頭では元気だっただけに困り者です。
一日おいたら一瞬だけ電源ONになったので、液漏れが乾いたからだろうかと考えています。
pockyさんのページを参考にさせていただいて、電解コンを交換しようと思います。
低域でのTGのレベル低下もあるし、R3361Aが無事使えるようになるまで、がんばらなきゃ。

では

投稿: exJA5GHK/加藤 | 2015/11/15 23:04

exJA5GHK/加藤さん
こんにちは。
電源が入らないようですね。この機械は、必ずと言っても良いほどに、電源モジュールに使われているケミコンから液漏れがあるようです。周辺のパターンや部品まで腐食させてしまうので厄介です。

また、TGのレベル低下も簡単に直るのですが再発します。熱が吸い取られて、うまく半田が乗りません。細い線材で補強するといいです。

私も騙し騙し使っています。うまく完治するといいですね、頑張ってください。

投稿: pocky/JK1LSE | 2015/11/16 06:34

pockyさん、ありがとうございます。
今本体を分解し、電源ユニットがむき出しの状態です。
電源の電解コン全部取り替えようかな。。。

完治するまで時々お邪魔することになると思います。
お付き合いくだされば幸いです。

PS:
R3361Aでサーチしたら、メンテナンスマニュアルを見つけました(英語ですが)。ご存知でしょうか?
ttp://www.ko4bb.com/manuals/index.php?dir=Advantest/Advantest_R3261_R3361/R3261_Service_Manual

投稿: exJA5GHK/加藤 | 2015/11/16 20:30

加藤さん
こんばんは。

電解コンデンサーは出力コネクター付近の大型の物が、液漏れを起こしていると思います。これは交換が必須です。小型のもの、AC平滑用の大型の物は液漏れを起こしていないかもしれません。

マニュアルの件、情報提供いただき、ありがとうございます。サイトに掲載されているとは思いませんでした。これで、みなさんかなり助かるはずです。早速、ダウンロードしました。

投稿: pocky/JK1LSE | 2015/11/16 21:46

pockyさんのページを参考に、さっき電解コンを交換して、動作確認しました。
上側のC38,C39,C42の順で大きく液漏れしていました。
ついでに、C28,C35とR39,R48も取り替えました。
アドバイス、ありがとうございました。

TGの方はまだ格闘中です。いつになるやら・・・・

投稿: exJA5GHK/加藤 | 2015/11/22 16:32

加藤さん
やはり、液漏れしていましたね。このコンデンサーは、漏れ量の多い少ないはありますが、殆どと言っていいほど液漏れしているようです。
他の部品が傷まないうちに交換しておくことで、寿命が伸びましたね。
TGの方も良い知らせをお待ちしています。

投稿: pocky/JK1LSE | 2015/11/23 07:40

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