電子工作 1200MHz TRV

2018/06/10

同軸リレーを作る

前回、信号用の汎用リレーを使って1200MHz帯の切替ができないかと試してみたが、敢え無く惨敗。430MHz辺りまでは使えそうだが1200MHzでは厳しかった。
1200MHz帯でアンテナの試験をしていると、どうしても比較試験がしたくなる。絶対値はともかく、どちらが良いかを比較し優劣をつけるのが簡単で確実だ。ただ単に強い・弱いではなくで、交信相手によったりだとか、反射の方向などパラメータは無限にありそうだ。これを一々コネクターの接続を変えて比較試験をするのは、現実的ではない。
ここで欲しくなるのが、本題の同軸リレーだ。1200MHz帯、欲を言えば2400MHz帯でも切り替えることができるスイッチが欲しい。手元での切替でもいいが、同軸ケーブルのロスを考えると、アンテナの根元で切り替えることができるのが理想だ。

本来なら市販品を購入するのだが、かなり高価のようだし、接点もののジャンクに手を出すのも躊躇してしまう。そこで自作するわけだが、何のことはない以前民生機器に使われていたであろう、基板実装タイプのリレーで実現してみた。最大で10W程度の通過電力しか得られないが通常の使用方法ではまあ事足りる。
だいぶ以前、秋月に置いてあったオムロン製のG6Yを使った。すでにディスコンだが、もっと小型の物も入手可能なようだ。

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アルミのチャネルを互いに向かい合わせて、ハウジングにしている。このアルミは表面にコーティングがしてあり導通が無い。必要なところはこれを剥離する必要があり、結構手間だ。
構造もあれこれと考えたあげく、こんな構造になった。430MHz用のトグルスイッチを使った切替スイッチもアルミのチャネルを使ったが、今回はちょっと構造が違う。

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マイクロストリップラインを模したパターンを最短で引き回す。N-Jコネクターのグランド側の接続が難しい。結局ハンダ付けで接続した。60Wの巨大?ごてで付けるのだが、アルミのハウジングに熱が逃げるのでこの当たりが難しい。

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裏面は全面アース。スルーホールもメッキ線でつなぐが、両面基板ほどたくさん打つことができない。まあ、こんな物か。

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基板に部品を実装したところ。組み立ての順番を上手くイメージしないと組み立てに苦労する。5V用のリレーを12Vで使用するために135オーム(270オームのパラ)と逆接続防止のダイオード、キックバック防止のダイオードを実装している。

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秋月で手に入れたリレーを実装する。

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ここでN-Jコネクターのアース側を半田付けで接続しておく。こて先がやっと入るスペースしかない。

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さて、特性を確認する。先ずは、ロス特性。
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どちらがON側だったか?。どちらも、ほとんど変化が無い。トータルで0.8dB程度のロスだ。リレー単体のスペックでも0.3dBはあるので、まあこんな物か。

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アイソレーション特性。これも、どちらも似たような特性に仕上がっている。リレー単体では50dBほど取れるようだが、劣化している。

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ついでに2400MHzのロスを読んでみた。1.8dBとやはりロスが増える。ちょっと苦しいが承知の上で使うなら使えないこともない。

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リターンロス。リレー単体の特性と同じ程度だ。20dB取れているので十分だ。

こんなの物で測っている。
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さて、この週末はこんなものに時間を割いていた。小さなものだが、細々とした加工に時間がかかってしまった。アンテナの比較試験をするにも、今日は一日雨。まだしばらくは梅雨が続く。

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2018/05/28

1200MHz PreAmpを組み込む

群馬コンテスト、WPX CWコンテストもパスして、相変わらずモチベーションは低下したまま。5月のブログの更新も滞っている。重たい腰を上げて、随分と放置していたプリアンプの組み立てに着手した。

前回、キャビティ―の組み立てと、出来合いのモジュールを組み合わせて、特性は確認済だ。これだとコネクターばかりで大きくなってしまうため、MMICのチップ単体をキャビティ―の基板と同一にして、少しコンパクトにしてみた。

出来上がりは、こんな感じ。キャビティ―サイズは20x30x15と前回と同じ。共振棒は5mm径の真鍮のパイプ27mmだ。テフロンチューブを介して3mmネジ15mm長(実際はケースに当たるため13mmに削っている)でチューニングを取る。
基板は1mm厚のFR4。ストリップライン幅は2mm。カップリングコンデンサーは82pF。バイアスのインダクターは56nH。
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MMICは中華から仕入れたSPF5189Z。1.2GHzでゲインは15dB弱でNFは0.8dBと優秀だ。広帯域で50ohmのインピーダンスも安定度に寄与している。欲を言えばもう少しNFが良いと良いのだが、贅沢は言えない。とりあえず、これで様子を見てみようと思う。少なくともこれでケーブルのロスは補償できる。オーバーゲインは色々と弊害も生じるのでこの当たりが良いところかもしれない。

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ゲイン特性はほぼデータシート通りだ。BPF、リレー回路で2dB強のロスがあるので、ゲインとしてはこのくらいだろう。ちょっと電源電流が多い(150mA@5V)のが気になる。中華のニセモノ?か。発熱は銅箔がある基板に実装されているためか気にならない。
昨日は実使用においてもQSOできたので、一応は動作しているようだ。

関連のブログ:
1200MHz PreAmp
SPF5189Z
1200MHz PreAmp送受信制御


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2018/04/01

同軸リレー

1200MHzハンドブックに載っていたアンテナ切替リレーを試してみた。

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この記事を眺めていると、私の好きな?ストリップラインを形成しているのではないかと気がついた。リレーの接点は通常、プリント基板面から浮いていて、長い距離があるため、50MHzを超えると厳しくなる。
今回の本に掲載されていたのは、側面をグランドで覆うことで、正にストリップラインを形成しているのではないかと気がついた。これは面白い!。この辺りは、ATTの製作で経験しており、そこそこ特性が出ることがわかっている。
この時も500MHz程度までだが、1200MHzで実用になるか、試してみた。

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特性を測るためにSMAコネクターとストリップライン(FR4、1mm厚)でリレーと接続している。

結果はこの通り。
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430MHzに使用するには、十分すぎる特性だ。ロスはほとんど気にならない。優秀だ。

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1200MHzになると、うむ、3dBのロスは大きすぎ。ちょっと、つかえないなぁ。

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これは、端点を50オームで終端したときのリターンロス。20dB近く取れているのでSWRにすると1.2程度。まあまあ使えないことはない。

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アイソレーションはと言うと10dBぐらい。正直、かなり厳しい値だ。10Wだと、1Wも漏れてしまう。

まあ、こんなん結果で、1200MHzでは、ちと厳しそう。430MHzでは問題なく使えるであろう。
原典では、接点側に1pFのコンデンサーを入れて補正している。私もこの値で試してみたが、改善されず逆に若干悪化した。これはリレーの接点の導体をLに見立てて、Cを追加することでローパスフィルターを形成して、インピーダンスの乱れを補正するものだ。1pFではなくて、もっと最適値があるかもしれない。引き続き、試してみたいと思う。この手法は、50MHzの例ではあるがうまくいっている。古くは、電話線の装荷線輪も高域の減衰を低減する手法だ。

備忘録
使用したリレーはRSA-9(神明電機製) 秋月の安売りで@30
これは、富士通高見澤のRYリレーがオリジナル。30年近く前に電話の宅内装置に使用するため作られた。FCC Part68などに対応した、コイル-接点間の耐圧を有している。世界中にセカンドソースがいっぱいある。

プリント基板は、FR4、1mm厚。スルーホールをジャンパー線で作っている。


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2018/03/21

1200MHz スタックケーブル

今日は東海QSOコンテスト。昨年は何局かとQSOしたと思うが、今回は知り合いの2局を探してナンバー交換。ここのところ、CWやってないなぁ。

最近では、1200MHzのLoop八木を増産していた。これをスタックにするためのケーブル。この本を懇親会仲間から借りてきた。この本が出版されたころは、ちょうど無線を止めていた時期なので、初めて目を通すが、中々秀逸な資料だ。眺めていると、自分でも簡単に1200MHzのセットが作れるような錯覚に陥る。
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この作例では、5D-FBケーブルが使用されている。5D-2Vでも大丈夫だと思うが、5D-FBを手に入れてみた。これは心線もアルミに銅が巻き付ける構造になっている。人の話によると、劣化してくると、ココが分離したりするそうだ。ロスが少ないのはいいが、はんだ付け性にやや難がある。それほど問題はないが。

出来上がりが、これ。
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製作過程を記録しておく。接合部は極力最短となる構造を考える。写真にはないが、調整後、銅箔でアース側を覆って、ハンダで仕上げてある。
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測定の様子。相変わらず、汚い机。50オームのダミーを接続しておいて、リターンロスを測定している。
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25オームライン長がオリジナルの139mmの時の特性だ。随分と低い。同軸ケーブルの短縮率の問題と言うよりも、接合部の配線長等が効いているようだ。原典では1pFを6個追加して、補正をしているが、ここでは25オームラインを切り詰めて調整する。
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139mmを16mm切り詰めて、123mmとした特性だ。
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良い感じに仕上がっているが、実は詰めが甘い。

-・・・-
防水のために、接合部に2液性のエポキシを流し込んだ。
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念のために、再度、特性を確認すると、共振点が下がっている(1220MHz)。Nコネクター側に流し込んだエポキシのせいだ。詰めが甘い。誘電率が変わったからだろう。リターンロス18dB、SWRにして、1.3程度なので、まあ、いいか。この当たりが、1200MHzなんだと、妙に納得。一つ賢くなった(はずだ)。

参考データ:
N-J、N-P(RG-213)ともに秋月の安物。
5D-2Vケーブル長はN-P先端から接合部まで315mm。
25オームラインは5D-FB-Lite 123mm
測定用のN-SMA変換は秋月の安物。ダミーロードはTME製3GHzまでの物。

Loop八木はここ
430MHz用スタックケーブルはここ

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2018/02/25

1200MHz PreAmp送受信制御

トランシーバーに外付けでプリアンプを接続するとなると、送受信時に信号ルートを切り替える必要がある。間違ってプリアンプの出力側に送信してしまうと最悪プリアンプを壊してしまうこともある。

と言うことで、切り替えるタイミングを制御する必要がある。受信から送信に切り替わる時は先に送信ルートに切り替えた後、トランシーバーの送信を有効にする。送信から受信に切り替わる時は、トランシーバーの送信を切ってから、送信ルートからプリアンプのある受信ルートに切り替える。
リレーのスペックを確認すると、5mSもあれば切り替わるようだが、余裕をみて20mSの遅延を設けることにした。

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さて、久々にPICと格闘した。先ずは、開発環境のバージョンアップから。しばらくぶりにIDEを立ち上げると新しいバージョンがあることを告げらえる。仕方なくバージョンアップへ。

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1日もがいて、やっと思い通りの動作ができるようになった。これまで使っていたPTT制御の装置にプログラムを入れ替えることにした。ホットボンドで固めているし、直付けで実装してあるので、書込み用の線を引き出して書き込む。適当に作っているので、苦労する。PICは8pinのPIC12F1822。小型だが強力なチップだ。

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出来上がったのが、これ。プリアンプを切り替えるためのコネクターが追加されている。フォトカプラ―で制御する予定だ。アースを分離するためだ。

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タイミングをロジアナで確認した。こんな物でも確認しておかないと後で痛い目を見る。今日はここまで。

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2018/02/22

1200MHz PreAmp

1200MHzのテコ入れ、第一弾。プリアンプを作っている。アンテナまでのケーブルロスが気になるのと、ハンディートランシーバーの感度に不安を感じたからだ。実際に筑波山で信号は認識できるが、復調できない信号が何局かあった。もう少し余裕の受信感度が欲しい。

昔なら、ガリヒ素のFETを用意するところだが、最近はこんなものが手に入る。MMICを使用したAmpモジュールだ。中華製にしては安くないが$8ちょっとで手に入る。何せ中華製だから、本当にSPF5189が使われているか疑問が残るが、本当だとすると1.2GHzでもNFが0.8dB程度とそれなりに優秀な値になっている。

問題はフロントに使用するBPFだ。真鍮板を曲げて作る。複雑な曲げはできないので、L型に曲げた2枚の板を半田付けでつないでいる。
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真鍮板の加工は初めてだが、0.3mm厚と薄いので扱いやすい。また、熱伝導性が悪いので半田付けも楽だ。20Wのセラミックヒータの半田ごてでもある程度付けることができるし、60W(同じくセラミックヒーター)のこてでは余裕で付けることができる。
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共振棒の上部にはテフロンチューブが見える。押さえが効かないので万能接着剤でずれ防止のため押さえてある。
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この穴は4mm径。これがミソで4mmのステン製のネジを差し込んでおいて半田付けを行う。共振棒上部の3mmのネジも入れておくことで位置決めができる。この状態で半田付けを行うと上手くできる。
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SMAコネクターも中華製で20円もしないものだ。安価で助かる。
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3mm径で15mm長のネジで共振点の調整を行う。可変範囲はかなり広い。ねじなしでは2GHz以上だし、ねじ込めば1.2GHzよりももっと共振点が下がる。共振棒の長さもかなりラフでもいいのかもしれない。
ネジには電池ボックスから外したばねを入れた。調整後、ホットボンドで固めるつもりだ。
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さて、特性だがこんな物でもそれなりの特性を得ることができた。気にしていた挿入損失も0.8dB程度と思いの外、低い値を示している。
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測定の様子です。
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早速、Ampを接続してのトータル特性だ。
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データシートのゲインとも一致する。1.2GHzでは15dBのゲインだからフィルターのロスを差し引くと14dBのゲインとなる。5Vで80mA程度流れる。
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さて、実際にアンテナをつないで確認してみよう。

キャビティの概要は、幅20mm、縦30mm、高さ15mm。板厚は0.3mm。共振の棒は5mm径(厚さ0.5mm)、長さ27mm。材質はいずれも真鍮。
調整用には15mm長、3mm径のネジ。絶縁は4mm径のテフロンチューブ。

SPF5189のデータシート:「spf5189z_data_sheet.pdf」をダウンロード


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2017/05/27

ADF4351 近接スプリアス BPFを入れてみる

タイトルが変わり映えしないが、今度はBPFを入れてみた。

430MHzぐらいだと、いい加減に作ってもそこそこ特性が出るのだが、1GHzともなるとそう簡単にはうまくいかないようだ。形は何とか追い込んだが、如何せんロスが多い。まあ、近接スプリアスを見るのだから、傾向ぐらいはつかめるだろう。これで試してみた。特性は、こんな感じ。
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さてここで、BPFを挿入してみる。
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綺麗に近接のスプリアスが取れている。もっとも、BPFのロスが10dBもあるのでこれがATTになっているので、スプリアスの絶対値は10dBほど有利になっている。本来この部分は割り引いて考える必要がある。

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スパンを狭めている。BPFを未挿入の場合だ。左端にスプリアスのスペクトラムが少しだけ見える。

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こちらは、BPF挿入した場合だ。レベルが10dBほど下がってしまっている。

今回のプロジェクトはこのPLLやAmpはモジュールを使おうとしているので、一番のキーはいかにうまくBPFが作れるかにかかっている。特に送信終段のBPFはロスも極力小さくしないと、せっかくのパワーがココでロスって、十分に取り出せなくなる。

このADF4351は優れものだ。これをうまく使えば簡単にLOが出来そうだ。さて、もう少し真面なBPFを作らねば・・・。(続く)


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2017/05/24

ADF4351 近接スプリアス HPFを入れてみる

やってみると、失敗だったことがすぐにわかる。後から考えてみると、当たり前だとわかるが、考えているだけだとわからないことが多い。

ADF4351の近接スプリアスを取るための実験だ。以下は、前回撮った写真だ。左側の高い輝線はDCレベルを表しており、この前後にスプリアスが見える。こいつで、変調されて目的の信号の前後にスプリアスが生じると考えた。(これは、誤り)
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それで、この低域をカットするHPFを作ってみた。
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フィルターは100MHz辺りを目指したが、実測すると150MHz付近がカットオフ周波数になっている。主にコイルのインダクタンスが正確ではないためだと思う。0.9mm径の銅線をドリルの適当な径に巻いて伸ばしてインダクタンスを調整した。

それで、うまくスプリアスが取れたかというと、目的の信号では全く変化なし。もちろんDC付近の低域のスプリアスは綺麗になくなったが。
あまりのショック?で写真を撮り忘れた。(以下は、以前の写真だが、こんな感じで、目的の信号付近は全く変化なしだ。この時のクロック周波数は10MH。)
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まあ、冷静に考えると、2~4.4GHzのVCOの信号をディジタル的に分周して作っている。この分周が、スプリアスの原因(推定だが)だとすると、信号付近のスプリアスはこれによるもので、しっかり成分として現れるはずだ。それに加えてDC付近の成分を含むのであろう。したがって、HPFを付けて除去できるのは、このDC付近の物だけで、信号付近のスプリアスが除去できるはずがない。ということではないかと思う。

なので、信号付近のスプリアスを除去するためには、信号付近のBPFを入れる必要がありそうだ。このチップのクロック周波数が25MHzであれば、信号とスプリアスが結構離れているのでフィルターで分離できるのではないかと思う。BPFを作ってみようと思う。
(続く)


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2017/05/18

ADF4351 近接スプリアス

気になっていた、近接スプリアスについて調べてみた。
切り分けとして、やったこと。

これは、1GHzを出力した場合。
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1)XTALオシレータの電源を分離してみる。
 引き回しにより、スプリアスが発生しているのではないかと思い、パターンの分離、デカップリングコンデンサーの追加、別電源(XTALOSCを別電源、PLL ICを乾電池)にしてみるも、様子に変化なし。
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上の写真は、ポリウレタン線によりパターンの分離とデカップリングの電解コンデンサーを追加。それ以外に色々試すが変化がない。

2)OSCを外部のSSGより25MHzを入れる。(正弦波)
元のXTALオシレータは3V0-pだが、SSGを相当絞ってもロックする。IC内部にアンプか波形成型回路が入っているのか?
結果は、ほとんど変化なし。
以下は、発振周波数を433MHzにした時の波形。
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3)外部OSCの周波数を10MHzに変更し、発振周波数を433MHzにした時の波形。(レジスタ値を変更している)
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これまた、きれいにスプリアスが並ぶ。

色々やっている中で気が付いたこと。外部OSCのレベルをかなり下げてもPLLがロックしているように見える。このとき、入力レベルを下げてもスプリアス値はほとんど下がらない。
さらにレベルを下げてSSGの出力をOFFにしても、このICから433MHz付近で出力が出続ける。さすがにロックしていなのでフリーランになっているのか周波数が狂うものの、相変わらず近傍にスプリアスが出る。クロックを止めているにもかかわらずだ。
これらのことから、どうもクロックオシレータが回り込んでスプリアスを発生させている訳ではないようだ。どうもこのICの原理的なもののように思える。マニュアルを読んでみるか(まだよく読んでいない!)
ネットとかを見てもちょっと見ただけではこの事象に関する記載を見つけることができなかった。
クロックを25MHzぐらいにとれば、BPFで取ることができるのだろうか、この当たりからやってみようか。どなたか、そんなの当り前だよ、と教えていただけませんか!

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2017/05/14

ADF4351 レジスターを設定する

今日は不用品の整理や相変わらず庭の草取りなど、電子工作の方はさっぱりだ。昨日書き忘れたレジスターの設定について記しておく。

アナデバが評価ボード用に提供しているPC用アプリだ。アナデバの評価ボードにはUSBでシリアル接続されている。このアプリで設定値を入力し、ADF4351のレジスターに流し込むことができる。中華製のボードではできないが、各レジスターの値がわかるので、これをPICで作った設定器で設定値を流し込んで使う。

周波数を433MHzにした時の値。
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周波数を1000MHzにした時の値。
Adf4351_reg_1000

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